振興ハンドボを考える


()務理事 松 誠

現在のスポーツに関する基本的な考え方として、スポーツ振興基本計画が大きな影響力を持っていることは紛れも無いことだと思います。ここではスポーツイコールハンドボールとして考えることが出来ると考えています。
 このスポーツ基本計画の根拠は、スポーツ振興法に求めることが出来、これは昭和39年の東京オリンピックに遡ることが出来ます。現在のスポーツ振興基本計画は、社会状況、世界的なスポーツ界の変化を踏まえつつ、平成11年に保健体育審議会から「スポーツ振興基本計画のあり方について」という答申に基づいています。
 この中で、総論、また計画のねらいとして、「人生をより豊かにし、充実したものとする」、r明るく豊かで活力に満ちた社会の形成や個々人の心身の健全な発達に必要不可欠なもの」と位置付け、21世紀における明るく豊かで活力ある社会の実現を目指す」としています。これらのことを実現するため、具体的な課題として3項目を挙げています。
 これらの人生をより豊かに充実し、明るく活力に満ちた社会に実現」を我がハンドボールに振り返ってみれば、「いつでも、どこでも、だれでも、自分にあったやり方」でのハンドボールが存在することが大切であると思えます。これはだれでもハンドボールに親しめるという環境が存在するということで、例えば障害者でもハンドボールが楽しめ、年齢を重ねてもマスターズハンドボールで楽しめ、才能のあるハンドボールプレーヤーが世界のトップも目指せるハンドボール環境があることだと考えています。
 
日本ハンドボール協会のプロジェクト
21は、これらを達成するための考え方を示しているものです。ハンドボール先進国であるデンマークやドイツでのハンドボール競技者登録人口のその国の総人口比率を見てみれば、デンマークで2,5%、ドイツで1%です。デンマークでは、人が100人居れば2人はハンドボール選手がいるということで、ドイツでは1人はハンドボール選手であるということです。日本では0.06%であり、2000人居てやっと一人のハンドボール選手を見つけるかということになります。その普及度の違いにハンドボールに関する関心度に違いを見ます。例えばデンマークではテレビ放映に関して、ハンドボールの放映時間の多さに批判が出ているほどです。さらに、少子化を克服したデンマークでは、少子化の中でもハンドボールの競技人口は増えているという事実は我々にも示唆を与えてくれると思います。
 ハンドボールの発展がどのようなことか、どのように進めていくかは、ハンドボールに関わる人すべての問題であります。多くの議論がなされることが必要と考えていますし、機関誌はそのツールとして重要な位置付けがあるように思います。スポーツ振興基本計画だけでなく、色々な切り口のご意見が戴ければ更なる発展に繋がると思います。読者に終わることなくご意見を頂きたいと考えています。